気仙沼湾横断橋とは


気仙沼湾横断橋(仮称)は、三陸沿岸道路が気仙沼湾を横断する所に架橋される、橋長680mの鋼3径間連続斜張橋です。主塔は海面からの高さ115m、主塔と主塔の間の長さ(支間長)は360mあり、国内でも有数の長大橋の一つです。

 

2本ある主塔の内、A2橋台側の1本(P12)は気仙沼湾内に設置されており、その主塔とそれを挟んだ346m分の主桁(中央の閉合桁を含む)を、小々汐地区上部工工事としてMMB・宮地・川田JVが施工します。小々汐地区はその大部分が海上である為、主塔は大型起重機船による大ブロック架設工法により、主桁はバランシング直下吊架設工法により、それぞれ施工を行います。

 

本橋架設の見せ場とも言えます3,000t吊起重機船による主塔の大ブロック架設は、令和元年5月に大勢の地元の方々や工事会社の関係者に見守られながら無事に施工完了しました。その後、主桁架設に着手し、バランシング直下吊架設工法や起重機船及び大型クレーンを用いた大ブロック架設工法により順次架設中です。

橋の概要

路 線 名三陸沿岸道路 / 三陸縦貫自動車道

道路規格:第1種 第3級(B活荷重)

設計速度:V=80km/h

橋梁形式:3径間連続鋼斜張橋

橋     長:680m(小々汐地区:346m)

支 間 長:157.8m + 360m + 157.8m

総 幅 員:15.2m

架設工法:(主塔)大型起重機船による大ブロック架設・(主桁)バランシング直下吊架設



斜張橋について

斜張橋の適用範囲

橋の支間長が200mを超える長大橋に適した形式。気仙沼湾横断橋の支間長は、中央径間で360m。他の事例として、多々羅大橋や横浜ベイブリッジなど有名な橋が多数建設されている。

斜張橋の利点

主桁をケーブルで弾性支持する構造であり、主桁に作用する力を小さくすることができる。そのため、桁高を抑え、航路など桁下空間を大きくとれる特徴がある。また吊り橋の曲線美に対して、斜張橋は直線に張られた斜材による直線美を有しており、吊橋とは異なる景観性を有している。

斜張橋の構造

主塔を要し、主塔から張った斜材ケーブルで主桁を直接支持する構造。気仙沼湾横断橋は、主塔高100m、1面ケーブル配置(縦10段)の構造。



以下「国⼟交通省 東北地⽅整備局 仙台河川国道事務所・復興道路国道45号三陸沿岸道路気仙沼道路(仮称)気仙沼湾横断橋」パンフレットより

三陸沿岸道路

三陸沿岸道路は、仙台市から八戸市までを結ぶ延長359kmの自動車専用道路で、「復興道路」として位置づけられており、東日本大震災からの復興に向けたリーディングプロジェクトです。

 

三陸沿岸道路の整備により、所要時間短縮のほか、救急医療施設への搬送時間短縮や災害時の緊急支援物資等の確実な輸送路確保などの整備効果が期待されます。

図はクリックで拡大します



主な特徴

地元の声や有識者の知見をもとに計画を進めました。

東日本大震災クラスの地震や津波に負けない設計をしています。

大型の台風などへの安全性、耐風性を確保しています。

完成後の維持管理に配慮し、設計しています。

橋の形状や色彩は、景観との調和に配慮しています。

橋面

朝日埠頭から望む夜間ライトアップイメージ



気仙沼横断橋の規模



斜張橋の橋長比較

(仮称)気仙沼湾横断橋:橋長680m

完成予想イメージ

青森ベイブリッジ(青森県)

橋長498m

多々羅大橋(広島県・愛媛県)

橋長1480m


ギャラリーにて、パンフレットや動画、こども向け資料がご覧いただけます。